有料老人ホームや特別養護老人ホームを始めとした介護施設で起こる可能性が高いのは、スタッフのミスが原因の介護事故であり、ヒヤリハットと呼ばれる介護事故すれすれの件も含めれば相当な件数になっています。
介護事故の代表例は、湯音を45度以上に設定してしまう事でやけどを負わせてしまう人為的ミスが挙げられ、1人で入浴対応をしていると起こる可能性が高くなるので、最低でも2人以上で対応しておく事が大切です。
入浴する前に、湯温の把握を2人で行っておく事も事故防止に繋がる事から、湯温チェック表の作成や声出し確認といった方法で事故予防を行いましょう。
入浴介助は、床が滑りやすくなった状態で転倒事故が起こるケースもありますが、入居者とコミュニケーションを取って、ゆっくりと浴室内を誘導する事や、浴室から浴槽への移動時は、手すりを使ってもらう事を忘れないようにする事も重要です。
介護の仕事で、入浴介助と同様に事故が発生しやすい点と言えば、食事の際の誤嚥が代表的ですが、これはスタッフの見守り不足・咀嚼回数確認不足などが挙げられます。
これらの事故を防止するためには、他のスタッフとの会話を出来る限り避け、食事の最初から最後までを付きっきりで対応する事によって、限りなく事故を0%に近づける事が出来ます。
介護度が4や5といった場合は、少量の飲食物であっても事故が起きる可能性がある事から、集中して食事介助に取り組むのがいいでしょう。